米軍基地のある街
米軍基地のある街

米軍基地のある街

米軍基地のある街

日本で「米軍基地のある街」というと皆さんどこを思い浮かべられるでしょうか。海軍の街横須賀?普天間基地移設問題が騒がれる沖縄?このサイトでは、米軍基地と地域との関わりに触れながら、街の魅力を伝えることができればと思います。

在日米軍とは日本国内に駐留するアメリカ軍の総称です。僕は横須賀の出身で、米軍人とは子供の頃から身近に接する機会が多く親しみがあり、どちらかといえば憧れていました。しかし、多くの日本人にとって「在日米軍」とは決して耳障りの良い単語ではないのでしょう。そう大人になるにつれて理解しつつあったものの、自分の体験とは差があり違和感を感じていました。それが僕の中で明確になったのは、大学でのある講義を通してです。

少しその内容について触れておきます。僕は法学部で法社会学を専攻していました。法社会学というのは、地域の社会性と法律との関わりから法律の意義・目的、またその実効性や方法論について分析・研究する学問です。法社会学の目的はその分析結果を実際に法律の運用に応用する、という部分にありますが、大学院ならまだしも、4年制の学部では基礎の部分にしか触れず、せいぜいが参考文献を一冊選んで考察するくらいのものです。法社会学の基礎(というよりは入門編でしょうか)では、村・町といった小さな「社会」の単位をモデルケースとして考えることが多いです。このとき僕が発表の題材に選んだ文献が、「地域社会の慣習的なルールは法律の前身である」という前提に基づいて、人々はその「ルール」をなぜ守るのか、実効力のある生きたルールとは何か、という内容の本でした。

この取り組みがきっかけで、「地域社会」の閉鎖性やそこで行われる慣習の独自性に興味を持ちました。法律やルールとは違う分野ですが、地域社会の多様性には本当に驚かされます。特に僕の地元である横須賀は全国的に見ても特徴的な街で、米軍基地を観光資源として活用することに成功した事例と言えるのではないでしょうか。そんなところから派生して、僕の地元横須賀と、他の地域の人々が「米軍」に対して抱く意識・認識の差について考えるようになりました。

横須賀の米軍基地が身近だったこともあり、僕は戦闘機や戦艦に憧れがあって、大人になってからは沖縄の米軍基地や青森の三沢基地、関東一円の自衛隊駐屯地などにも足を運びました。そんな中で、地元住民の人々にとっては米軍人や自衛隊員とは、同じ地域に暮らす隣人としての側面が大きいのだろうなと思いました。一方で自分たちの地域の外を見たとき、基地があることは良きにつけ悪きにつけ地域の特色になります。横須賀のように積極的に町おこしの要素にとりいれている自治体も珍しいですが、個人的にはぜひ価値ある活用の仕方をして欲しい、と切に思うところです。

色々と書いてしまいましたが、このサイトでは特に観光地を取り上げて、米軍基地があることによってそれぞれの地域にどんな特色があるのか紹介していこうと思います。ここで挙げた地域に興味を持ってくれて、実際に訪れる人が少しでも増えると何よりうれしいです。

在日米軍について

少し在日米軍の構造について書いておくと、アメリカの軍隊には陸軍・海軍・空軍・海兵隊・沿岸警備隊の五軍があって、五軍全てが日本で展開しています。指揮系統としてはアメリカインド太平洋軍の傘下にあり、米軍で最も大きな組織の一部です。在日米軍の司令部は横田基地にあり、およそ6万人弱のアメリカ軍人が日本に駐留しています。日本の米軍基地全ての面積を合わせると東京ドーム約20,957個分の面積があるそうで、東京ドームの例えがわかりにくいと感じるくらい広く、想像が追いつきません。陸軍が一番小規模です。神奈川の座間キャンプに司令部があり、在日の陸軍人は2500人くらいだそうです。海軍の大きな基地は、横須賀・厚木・佐世保の3ヶ所が有名ですね。このうち横須賀海軍施設に海軍の司令部があります。日本に展開するアメリカ海軍部隊の部隊管理を管轄しているが作戦指揮権はないなど、僕は非常に興味がありますが、そうでない人にとっては複雑に感じてしまうかもしれません。

街について